2014年05月03日
嘲笑う理由なんて
去年はたくさん咲いた。今年はたぶん、ひとつ。
素足にサンダルを履いた昨日、夜になってから、思い出したようにペディキュアをした。そして、ついでのようにマニキュアも塗る。爪の色に近い淡い桜色とトップコートの艶だけで、気持ちはわずかに華やいだ。普段はほとんど素爪だ。爪を伸ばすことも、諸事情あってしない。でもふっと、心の動く時があるものだ。
動くつもりだった。
そのつま先を止めたのは、ペディキュアの僅かな重み。それとも強い風。あるいは見えない壁卓悅化妝水。
私の投げる球はいつも、壁に当たってポロンと弾き返されるでもなく、ただスンと吸い込まれて向こう側に消えてしまう。その先が分からない。今度もそうかもしれないと思うと、マニキュアだけでは投げる勇気に足りなかった。
投げなかったから、誰も、何も、知らない。知られなければ哂われることもない。
投げようとした私を嘲笑えるのは、私だけだ。
でも本当は、嘲笑う理由なんて、どこにもないんだよ。
スンと吸い込まれて消えてしまったとしても、心をこめて投げたという真実は変わらない。何も悔いることはないよ。
だからまた、そのうちに。
Posted by weixingi at 12:08│Comments(0)
│gmjnh